言熟文源録【ことば紀行】

ふっくら熟れたことばの実。そのタネをみつめる旅に、出かけましょう。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

挑戦者の文学【アメリカ文学史4】

ようこそふぎと屋へ。今夜も来てくれてありがとう。きょうはアメリカ文学史の中でも、第2次大戦後の様相を語っていこうとおもう。お茶でも飲みながら、ゆっくり聞いていっておくれ。 若者とマイノリティの台頭 さて、世界を巻き込んだ2度目の大戦は1945年…

成長に抗議する文学【アメリカ文学篇3】

ようこそふぎと屋へ。今回もアメリカ文学の続きを紹介していこう。いよいよ20世紀に突入だ。 成長と反動 前回は、1890年代ころになって「自然主義」がアメリカ文学界でブームになったというような話をした。その自然主義文学の一翼を担う作家としてセオドア…

アメリカンルネサンスと南北戦争【アメリカ文学篇2】

やあ、ようこそふぎと屋へ。今回もアメリカ文学篇をやっていこう。今日は「アメリカン・ルネサンス」前夜 からだ。 「アメリカン・ルネサンス」の到来 さて、前回はアメリカ植民の草創期から独立宣言までをざっと眺めてきた。今回はしだいに社会が安定してき…

植民の父と独立宣言【アメリカ文学篇1】

やあ、ようこそ「ふぎと屋」へ。今回は今までとは少し趣向を変えて、「アメリカ文学」を上から眺めてみることにしよう。社会の動きとも絡めながらね。じゃあ、さっそくいこう。まずは「アメリカ」の成り立ちからだ。 アメリカのなりたちとその「文学」 そも…