言熟文源録【ことば紀行】

ふっくら熟れたことばの実。そのタネをみつめる旅に、出かけましょう。

2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【「情報選別力」を鍛える】瀬木比呂志『リベラルアーツの学び方』(ディスカヴァー21) #38

この記事から学べること この本の著者、瀬木氏はどういう人物か リベラルアーツ(教養)を身につけるための考え方 リベラルアーツの由来 「構造的」に見る 刺さった。「リベラルアーツ」の重要性、そしてそれをどう学び、活かすかというところのエッセンスをこ…

【現代小説の起源】二葉亭四迷『浮雲』(岩波文庫) #37

この記事から学べる事 明治の文豪、二葉亭四迷の生い立ち 四迷が育ったころの社会情勢 四迷の「芸術観」 危険な読書 先日ちょっとした縁があり、昭和44年に集英社から刊行された『日本文学全集』を我が家に引き受けた。全巻88冊がずらっと居並ぶ姿が圧巻だ。…

文字と会計/原始の信仰【長い歴史の短い一端 #4】

この「ながたん」シリーズでは、ゆっくりと「ルカ」の出現から農耕文化の定着までを追ってきた。今回は、「会計と文字」の話をしよう。文字が誕生する要因として、「会計」があったという話だ。 歴史上、文字が初めて生まれるのはメソポタミアのシュメール文…

こちら/あちらの新感覚【長い歴史の短い一端 #3】

さて、サピエンスが乳幼児の扶養のため社会性を高めていくと同時に、それとは相反するようにも見える事態も起こっていく。道具の高度化により、人間同士の殺し合いがひときわ目立つようになったのだ。ムラとムラとの衝突だ。これは個人的な感想だが、「内部…

P-T境界とサピエンスの台頭【長い歴史の短い一端 #2】

さて、前回は「ルカ」と呼ばれる原始生命の誕生から、カンブリア紀の生物多様化までざっと見てきた。今回はその後、約6億年前から話を始めよう。 この約6億年前というのは、生物にとって大きなターニングポイントの一つだ。光合成の作用によって大気中の酸…