【禍福は門なし】呉兢『貞観政要』(ちくま学芸文庫)読んでみた
どーも、ふぎとです。
今日は呉兢『貞観政要』を紹介するよ。
この本を知ったきっかけは「ダ・ヴィンチニュース」の
記事でした。僕にとっては『哲学と宗教』でおなじみ、
ライフネット生命創業者の出口治明さんが書いた、『貞
観政要』(角川新書)の紹介記事。
https://ddnavi.com/review/588473/a/
子どものころ『三国志』で中原を走り回り、また最近で
は宮城谷昌光さんと一緒に春秋時代を駆け抜けた僕。一
目見た途端にビビっ、ときました。さっそく新書を購入
するも、「あっ、これちゃんとしたやつ読みたいわ」と
思い、ちくま学芸文庫の原文付き対訳本を入手。因みに
訳者は守屋洋さん。中国文学者として多くの翻訳を手が
けている方です。この人が書いた『孫子の兵法』も面白
かったのでオススメ。
さて、この『貞観政要』。一体これはどういう本なのか。
ざっくりと言えば、「"貞観の治"と言われるほど良い政治
をした王様の言ったこと、まとめてみました」って感じか
な。この「王様」というのは、中国は唐の2代皇帝である
太宗のこと。そして「まとめてみた」作者、呉兢は太宗よ
り一世代下の歴史家さん。「あの人、すごかったらしいか
ら調べてみよ」ってノリで編纂を始めたのかな。想像が膨
らみますね。
この本で一番ささったのは「禍福は門なし」の一言。これ
は「わざわいや幸運が入ってくる門があるわけではない。
それらは人の行いによって決まるので、普段から節度ある
生活を心がけるべき」という意味合い。これが事あるごと
に馴染みの海鮮居酒屋で散財してしまう僕みたいな人間に
はささりまくりでした。お魚おいしい。
↑突然の飯テロ
珠玉の一言にめぐり会える1冊、試してみては。
ではでは今日はこの辺で。ふぎとでした。